2008-01-01から1年間の記事一覧

神田まつや

班会議の前に神田の中西久先生を訪ね、久しぶりにまつやでそばを食った。東京の蕎麦屋の中では一番気に入っているのだが、あんまり「うまい!」と言う感じが広がってこなかった。シンプルに盛り蕎麦にした方がよかったのかも。飽食が舌の能力を抑えてしまう…

じん肺のデジタルエックス線応用

長年取り組んでいるテーマだが、厚生労働省の研究班で滋賀医科大学村田喜代史教授を班長に典型画像の収集やデジタルエックス線の様々な問題の整理を行ってきている。今日はその班会議が東京であり、参加。今年3月にNIOSH(米国厚生省国立労働安全衛生研究所)…

教授会の飲み会

この教授会の飲み会は年に二回あるが、あまり日頃話をしない先生とも交流が出来て宜しい。ゲゼルシャフトとゲマインシャフトという形で分けると仕事の上での結びつきはゲゼルシャフトということになろうが、そういう社会的な結びつきの中でも、人間としての…

Fever

朝からだるいと思っていたら、発熱。FeverというとRobin Cookの小説のひとつにこういうタイトルの医学スリラーがある。化学を大学時代に学んで医師になった主人公が私財も研究費に投じて頑張っている(何か俺みたい)にもかかわらず陽の目を見ない。それどこ…

代表的日本人

代表的日本人 (岩波文庫)と言えば内村鑑三の代表作。ケネディー大統領が来日したときに尊敬する日本人として上杉鷹山の名前を挙げ、取材した記者の誰もが知らなかったという逸話があるが、彼が鷹山を知っていたのは内村鑑三の原著"Representitive Man of Jap…

短縮Nコース

今日は産業看護職のためのスキルアップというか、看護師資格の産業看護職が公衆衛生一般について学ぶためのコースの講義をしてきた。2コマぶっ続けだったが、現場での産業看護師の経験があるため、質問が鋭い。福井で私が産業医をしていた明治ナショナル工…

大学院の教育の進め方

教室の環境医学セミナーは主に、大学院生の教育の場であると同時に、教室スタッフの研究の進捗状況の報告と最近の興味深い文献の紹介などを主に行っているが、昨日の教育経済学の発表はいくつかの点で、今後の環境医学セミナーの進め方に示唆があった。 一つ…

Can West save the rest?

Economics of Education: コロンビア大学大学院で教育経済学を研究中のシャーマン・エリさんが上記題目で講演。英語で学んだことなので英語の方が内容がよく伝えられるとのことで英語で講演してくれた。学生もいつものメンバーに加えてたくさん参加し、教授…

Probiotics and food allergy

Lactobacillus casei Shirota does not decrease the food allergic response to peanut extract in Brown Norway rats. Toxicology 2008;249:140-145. 衛生環境の向上がアレルギー疾患の増加の原因と考えられている一方で、プロバイオティクスが注目されて…

研究費申請

教授の仕事はお金を取ってくる事だ、とよく言われるが、これは中々大変。自分たちのアイディアが素晴らしいものだとはやってる本人は思い込んでいても、研究費の交付を決定する人たちが、そう思ってくれなくては研究費は手に入らない。いま、一生懸命にファ…

タバコ値上げ政策

JT木村社長のインタビュー記事が載っていたが、タバコ1000円政策は確か塩川正十郎氏が蔵相をやっていたときにも「600円ぐらいにしたら」という提案があったと思うが、遅いぐらいの話だ。私は中学一年になったばかりのころに、叔父がわざわざ長崎から尋ねてき…

求人増!産業医

最近、いろいろな所から産業医、特に専属産業医の求人が来ている。産業医の世代交代が起こりつつあること、企業が安全配慮義務などの観点で優秀な産業医の確保に力を入れつつあることなどが背景にあるようだが、あいにく医師の医局員が私だけしかいないので…

御社のトップがだダメな理由

例によって飛行機での移動中は移動書斎となるが、今日のお供は「御社のトップがダメな理由」。この著者藤本氏の前著「御社の営業がダメな理由」も読んだが、なかなかよかったので新刊(2008年3月刊らしい)はどんな本かと関心を持っていたところ、空港の本屋…

OHAS

先ほどまで鷺沼ちかくのオンワード樫山の研修所で産業衛生学会専門医試験のための研修会に参加してきた。衛生学関連の大学の常勤講師以上ならば申請すれば指導医になれるらいしいが、そのことは昨日初めて知ったので(もちろん薄々はそうだろうと思っていた…

岡山出張

高知に来てから古巣の岡山が近い。今日は岡山労災に中皮腫の患者さんのことで玄馬先生を訪問したが、瀬戸大橋を使うと車で2時間ぐらい。早島インターから2号線バイパスを縫うように走り、岡山市内へ。朝一で教室ミーティングや大学の委員会などがなければ…

斉藤孝、梅田望夫「私塾のすすめ」

梅田氏の「ウェブ進化論」は以前取り上げたが、最近出た斉藤孝との対談集、「私塾のすすめ」が中々面白い。私塾というと私も昔からあこがれていて、小説日本興業銀行に登場する中山素平氏が私塾をやっていて自宅に部下たちが集まってきておにぎり代500円…

産業衛生学会 in 札幌

24日から今日まで、(明日は産業医学の研修会があるが)日本産業衛生学会が札幌で開催されていました。高知に着てからは始めての産業衛生学会でしたが、じん肺、石綿などのセッションでも職業性呼吸器病研究会でもいつものメンバーと結構激しい議論が戦わさ…

3世代ふれあい検診つづき

一週間を経て2年生を中心にほぼ説明のパワーポイントも出来上がっていた。整形外科を中心に転倒防止を考えての健診を行っているので、そのあたりにテーマを絞ってかなり分かりやすい内容となっている。途中の説明は寸劇を使って小学生に関心を持たせようと…

主に三世代健診ピア教育

大学生によるピア教育のたたき台作り。30分の中でどのように健康について話をするか。また、三世代健診の受診者はお年寄りで、内容も転倒防止の意味合いが強い。こうしたところにも関連付けた話ができるかどうかが勝負。2年生が中心になって結構骨組みはでき…

産業医学におけるclinic

産業医学においてclinicalとはどういう意味だろうか。概して、産業医学は衛生学・公衆衛生学における環境医学の一分野である職場における健康問題をテーマにしている基礎医学だと考えられている。私たち産業医学をやっている人間は基礎医学よりはむしろ臨床…

「研修医当直御法度」の寺澤教授(福井大学)来高

今日は家庭医療学講座の阿波谷教授が招聘された寺澤秀一教授の講演会があり、ER型救急医療と総合診療についてのお話を聞く機会がありました。福井でも何度かお聞きしましたが、益々話術に磨きがかかり、ERでのピットフォールとして軽症に見える人の中に5…

黒潮町佐賀地区三世代健診

7,8月に行われる三世代健診について、従来整形外科の永野先生が事前の健康教育をされていたのを当教室のリサーチコースの医学生がピア教育としておこなうことになり、永野先生からご説明をいただきました。三世代健診というのは、お年寄りの転倒防止などを…

Carbon nanotubeはネズミ腹腔内投与でアスベストと同様の作用を示す

本日の新聞にも報道されましたが、Nature Nanotechnology電子版にK. Donaldson, A. SeatonらEdinburghの職業性呼吸器病のtoxicology, clinical medicineの大家が発表しました。彼らは前任地での私のボスの日下幸則福井大学教授の留学先での師匠です。mouseの…

Paragonimus and Paragonimiasis in India

本学医学部看護学科環境保健学の吾妻教授にお話いただきました。肺吸虫症の分子疫学についてはアイソザイムで検討したP. westermaniの2倍体と3倍体が異なる地理分布を示していることと、標題のインドアッサム地方北部での肺吸虫症の状況についてご講演いただ…

第一回目の勉強会

生理学から開始。3年生は今生理学を学んでいるので、そこからということで開始しました。Bourd Review SeriesのPhysiologyのところから開始しました。みんなそれぞれが5問は解いてきて、その説明と言う形で(福井でもそういう感じで始めましたが)やりました…

環境曝露による悪性中皮腫の集積

奈良県立医大の車谷先生の調査によって収集された胸部画像を胸部放射線科医3名に読影依頼し、検討した結果について報告しました。詳細は6月に北海道で行われる日本産業衛生学会で報告予定。トルコやイタリア、米国モンタナ州リビィなど各地で報告されている…

職場巡視

今日は月一回の産業医活動の日。大学院生などがたくさんいてくれれば、こういう実務はお願いしたいところですが、教授自ら産業医活動を行っています。といっても現場に出て行くというのは、いろいろな発見があります。産業医講習会などでは、よく病棟の回診…

HIV/AIDS: Trends and prevalence comparison between South-East Asia and Sub-Saharan Africa.

大学院生のNgatuさんにより、東南アジアとサハラ以南アフリカとのHIV/AIDSの比較がなされました。リスクとして、アフリカではpolygamy(一夫多妻制)の存在がクローズアップされました。また、それぞれの国内において、高浸淫地区が異なっていることが示され…

USMLE勉強会

以前、福井医科大学に着任した年に始めた医学部生とのUSMLE勉強会がここ高知大学でも赴任1年目で結成されました。私のところでUSMLEの勉強をした人たちは、元が優秀だったのか勉強会で優秀になったのかは不明ですが、いろいろなところで活躍しています。自…

ILO国際じん肺エックス線分類読影講習会

高知県に来て初めてじん肺エックス線の読影講習会を行った。参加者は33名と高知産業保健推進センターの産業医学講習では多いほうだったそうです。たくさんの方に関心を持っていただいてよかったと思います。私たちがいろいろなところで行っているじん肺講習…