ILO国際じん肺エックス線分類読影講習会

高知県に来て初めてじん肺エックス線の読影講習会を行った。参加者は33名と高知産業保健推進センターの産業医学講習では多いほうだったそうです。たくさんの方に関心を持っていただいてよかったと思います。私たちがいろいろなところで行っているじん肺講習会はNIOSH B readerの試験に先立ってACRが行っているViewbox seminarを原型とするもので、最初にこの講習会を行ったのは有名なDr. Benjamin Felsonです。実際のフィルムを用いた読影実習はその後の教育に大いに影響を与えたとのことです。

夕方の教室のセミナーでも、教室スタッフや大学院生、リサーチコースの医学生産業医学講習会とほぼ同様の読影講習をして見ました。通常は、2日間かけて行うものを2時間に短縮した講習会ですので、かなり無理がありますが、標準写真と比較することで陰影密度profusionを決定するという考え方を理解してもらえれば日本のじん肺分類にも大いに役に立つと思います。また、じん肺は間質影の判別が重要ですし、径1cm以上の大陰影の指摘、胸膜病変の指摘と胸部単純のいろいろな所見をパターン認識で分類します。初学者にも理解しやすいと思うので、医学教育の中にもっと取り入れていただければと思います。

高知大学では昨年度の4年生は一つのグループは80枚のフィルムをじん肺分類を使って分類しました。ここからのフィードバックをより理解しやすい講習方法に役立てて生きたいと思います。