PBLチューター教育に参加

Problem-based Learningも現在9割の医学部で行っているらしいが、導入側の意図と学生たちの受け止め方、そしてチューターとなる教員側の感触は一致していない。福井大学でチューターを担当していたときは、学生が結構まじめに議論に参加していたように見えた。尤も、多少煽らないと議論を進めることで新しい考え方に出会うというような体験には結びつかないような様子だったが…。また、私が担当したのは2年生だったように思うが、3年、4年と進むとPBL慣れしてきて、早く終わらせたいという気持ちがにじみ出ているのだという。折角、時間を取ってやるのだから、最大限の効果がでるようみんなで力を出し合ってみればよいと思うのだが、今年はどうなるでしょう。
 臨床研修指導医セミナーなどでワークショップ型の講習会が医師の間でも盛んで、そういう講習会に参加すると、皆自分の考えをこれでもか!というくらいに吐き出して、結構すっきりした気持ちになる。また、そうやって出てきた本音や、自分では体験し得なかったことを他の人が言うのを聞いて勉強になったりもする。勿論、自分だけじゃなかったんだ、こういうことを考えていたのは!という共感もある。そういうものもPBLであってもよさそうな気がするが、どうなのでしょうか。
 論文を書いたり、講演をしたりすることも、ある程度知識や経験のたくわえあって始めてできるので、十分に予習をできなかった場合には、PBLが時間の無駄になってしまうのかもしれない。それとも、他にもっと構造的な問題があるのだろうか。