肺機能検査

今日は大学院1年目のDr. Narongpon Dumavibahtが肺機能検査について説明した。Dr. NarongponはタイのMahidol大学Siriraj病院からの留学生で呼吸器内科専門医、且つ、産業医学の専門医である。Siriraj病院では厳密にATSガイドラインにそって複数回のFVC検査を行っているとのことで、肺機能のボリューム、キャパシティーについての基本的な説明と気管支拡張剤を使った可逆性試験、メタコリン負荷試験についても説明した。タイではVC検査は行わないらしい。実際上VC=FVCであるので再現性検査などをより重視してFVCを3回以上取る事にしているためだろう。彼の説明はさすがに天下のMahidol大学で助教をしているだけのことがあって、大学生に対する講義のようだった。
現在、うちの大学院生と栄徳助教が臨床検査部に見学に行ったり、そこで取らせていただいたビデオを使って練習中で黒潮町でのフィールド調査に向けて準備中である。日本語ができるひとが少ないので、そこが大きな問題だが、肺機能検査は胸部エックス線装置に比べ、安価で地域での疫学調査にも利用可能だ。アフリカやアジア諸国での有害業務従事者を対象としたスクリーニング・サーベイランスの実施に役立つに違いない。