語学習得

最近、ネットで購入した翻訳者が書いた英語習得法のマニュアル、その著者も書いていたが、ある程度語学が達者な人なら経験済みのことだ、とは書いていたが、確かに自分もやってきたようなことが書いていた。この人は、それをまとめて初学者にもわかるように書いているところがすごいのだろう。その方法をためしてドイツ語でもうまくいったという人もいるので、私はフランス語でためしてみようかと思う。
さて、そのマニュアルに書いていることを紹介してしまうとその著者から文句を言われるかもしれないので、自分が心がけてきたことをすこし挙げてみると、とにかく聴いていた。音楽を聴くように英語を聴いていた。基礎英語、続基礎英語、英語会話など昔からラジオ講座であったが、百万人の英語、テレビ英語会話、ラジオのEnglish Hourなど英語というタイトルのものを根こそぎ聴いていたような状況だった。なかでも、これはその当時太刀打ちできないと思ったのが、松本道弘がやっていたテレビ英語会話3。いろいろな人を招いて英語でインタビューをするのだが、これは社会勉強が十分でないためか、殆ど分からなかった。高校に入って聴き始めたのが、アルクのEnglish Journal多分この頃は一番力がアップしたのだろうと思う。辞書は中学時代はホーンビーの英英大辞典、高校になってからはランダムハウスの英和中辞典とWebster New Worldを使っていた。日本の英語教育は無意味だという人がよくいるけれど、私はそうは思わない。英文読解でも文法でもあのコンテンツで十分役に立つ英語能力がつくと思っている。昔やった英語の構文150や原仙作の英文標準問題精講など英語から和訳して、それをまた英訳してもとの文章とどのくらい違うかなどをチェックしていたが、文豪たちの名文が用いてあり、すごい表現だなと思ったものだ。もちろん今全部を覚えているわけではないが。
アフリカ旅行の道連れにオバマ大統領が参考にしたというリンカーン大統領の当選前後の歴史書を読んでいたが、その中で教育の機会がリンカーンが読書に明け暮れ、名文を抜書きして文章を大事にしたという箇所があったが、そういうのが大事だと思う。口からついて出てくる表現がどの程度洗練されているかによって、その人の教育水準が知れようと言うものだ。嘗て、恩師と海外邦人の健康相談で同行した際、私がアメリカ流の英語で"you know"とところどころに口を挟むのを、「先生の話し方が、you knowが多すぎるね」とたしなめられたが、確かにはアメリカ政府で働いているような人と話をするとそんな話し方はしない。どのあたりの人と話をするのかというTPOを身に付けないと、自分の立場に不相応な話かたになるに違いない。