大学院生

今日は高知大学大学院医学研究科の募集締め切りでしたが、新体制になって初めての大学院への応募がありました。R.D.コンゴ出身の医師Ngatu Nlandu Rogerさんでここ1,2ヶ月は教室のセミナーに出席しており、どうやって研究をしていこうかとかなり真剣に考えてきていました。留学生ビザではなく配偶者ビザで滞在しているため、奨学金を受けられないなどの制約があり、なかなか経済的には厳しい状況ですが、故国RDコンゴの公衆衛生の向上にかける熱意はすばらしく、嘗ては国連高等弁務官事務所の難民プロジェクトで医療コーディネータを務めたり、LIPSというNGOを創立して活動をはじめ現在は友人がそれを続けているそうですが、エネルギッシュな人です。私に出会ったときに、「以前から夢(彼はVisionと言っていました)でKMSで研究をすることができることはわかっていたんだけれど、どうすれば入ることができるのかがわからなかった。2年前に小児科で研究をできそうになったが、大学院への申請の面倒をみてくれていた先生が人事異動でいなくなり連絡がつかなくなってしまった云々…」とそれはそれは劇的な人です。
 こういう人たちが、世界中から水準の高い日本で研究をしたい、そして故国のために献身したいと集まってくるような教室をめざして歩み始めたばかりですが、彼の応募は本当に嬉しく、なにか将来の光が見えてきたような気がします。来年から大学院に来たいという声もすでに東南アジアのある国から来ています。それにしても、応募資料がすべて日本語で申請や大学院の受験が高知に来なければできないというのが、ちょっと大きな障壁だなとおもいますが、経験を積み重ね、実績を積み重ねて変えて生きたいと思います。どうぞ皆さん御支援ください。