故郷長崎の精霊流し

法人化の影響か14,15日は一斉休業というお触れが出たのをよいことに、30年ぶりぐらいに故郷(母方)長崎の精霊流しに参加してきた。西彼杵半島の樫山というところで隠れキリシタンの郷として有名なところだ。前回は祖父の精霊流しで見るだけだったが、今回は祖母の精霊流し精霊舟を地元の若者と叔父たちと背負って海までもって行った。早朝6時半ごろから地区の青年を中心に舟を作り出し、夕方6時ごろから舟を引きながら町内を練り歩き、チンカーンという半鐘の音に「ドーイドイ」と応えながら進んでいく。精霊舟を飾っている大小100個ほどの提灯に点火するとなんとも言えないよい眺めだった。途中、舟を御輿のようにぐるぐると回すのだが、4,5回もまわしたところで止めて、坂を下って海辺に降り、爆竹の音と共に供養するという流れで、以前は舟を回すのも15回もまわした後、沖まで泳いで流しに行っていたそうだ。高専柔道(昔の旧制高校の柔道)で鍛えた体もややメタボ気味となっていて、もしこのまま昔のように精霊舟を海に流すことになっていたら、自分も西方浄土に旅立つところだった。昔、イガグリ頭だった叔父たちはうちのイガグリ4人兄弟と一人娘の柔道兄弟に昔を思い出していたようだ。

地域の活力がある程度ある地域でも、若者が減り地域の行事を維持するのが大変なようで、こういうすばらしい行事をなくさないよう今にも長崎に戻りたい気持ちだが、なかなか事情が許さない。家内や子供も精霊流しインパクトがかなりあったようで、毎年参加したいという意向を表明している。ちなみに福井まで復路は自動車で夜通し走り12時間で着きました。2日ばかり時差ぼけ状態であった。