国家の品格

今日は日当直。昨日はセンター試験の監督だった。午後の部のため英語のリスニングで神経を使った。幸いトラブル無く終了。自分がTOEFLEを受けた時は旧式のテープレコーダを教官が流すというやり方で、大音量のため音が割れて聞き取りにくく3度文句を言ったが聞き入れられなかった。その点、受験生は至れり尽くせりという感じだが、TOEFLE方式でなぜいけないのか理解に苦しむ。
 さて、人生の先輩的友人に勧められ「国家の品格 (新潮新書)」を読んだ。あまり評判だというので敬遠していたのだが、よい本だということで読んでみた。数学のような純粋な学問の層を見て国家の繁栄を占うという考えは面白かった。マックスウェーバーの指摘を元にカルバンの教会の権威の完全否定が現在の自由・平等という価値観の元という考えはちょっと受け入れがたい。権力からの自由という点が、当初は重要だったことは納得できるが、だからといって人間の本性として自由、平等という考えが不要だとは言えまい。マックスウェーバーの指摘は近代資本主義の源流が資本を蓄積して社会に還元するというカルバン主義に基づくという点がより重要だと思う。勿論、その点から見ると資本主義社会も十分に機能しているとはいえないが。
 こういう話についてコメントしようとすると、教養のなさが曝露されるのでやりにくいが、発展途上の考えも書いてみたほうがまとまるだろうと思っている。ウェーバーも読み直さないといけない。