岡山県南部健康づくりセンターで講演

昨日は中学からの同級生の宮武伸行先生からご招待を受け、岡山県南部健康づくりセンターで「いきいきと働くために」と題して講演。70名の参加を得た。岡山大の公衆衛生の同門の青木三恵子先生もどこで見つけたのか、わざわざ聞きに来てくださったが、多少、産業保健・環境医学の紹介もいれた生活習慣病対策のお話(作業関連疾患ということで話をしたが)で、みなさん熱心に聴いてくれた。ラジオで一般向けの収録をしたのが、多少よかったのか、自分としては一般向けの話としては分かりやすく話ができたのではないかと思う。はじめのじん肺の話のあたりはもう少し興味を沸き立たせるように話をしたらよかったかもしれない。
一般向けの話をすると、全体像を分かりやすく絵を描くことが大切で、実際にはこれは専門家向けの話にも当てはまる。大きな絵を描いて、話したいことの主題を明確にして、いろいろな題材から主題を説明していく。そうでなければ、細切れの話の積み重ねになってしまう。こうやって、整理してみると、多少うまく出来たかと思う昨日の講演もまだまだ改善の余地有りということになるだろう。学者の責任としては、新知見の発見ももちろんそうだが、その知見を分かりやすく一般人に伝える責務があると思う。そうやって、コンセンサスを得てこそ自分のやっている分野の有用性の理解も得られる。
医学の世界は人間の健康に関わることなので、多くの人が関心を持っている。再生医療などの先端医療もニュースなどで見て皆が知っている。ただし、それを説明することが出来ているかどうか、というと成果を発表した記者会見や報道への投げ込みを通じてジャーナリストにお任せしていることが多いと思う。いろいろなことが求められるなかで一般向けの文章まで書くことが出来るかというのはやや疑問ではあるけれど、今回のような機会を大切にしていけば、何かを積み上げ荒れるかもしれないと思った。