母校、岡山大での講義

久しぶりに岡山大の基礎講義棟に入ってきました。講義を受ける場所だったのに、そこで講義をしたのは新鮮な体験でした。今講義をしている高知大では2年生に話をしているわけですが、こちらは4年生で臨床的な話は呼吸器も放射線科も終わっているようでしたが、皆さん中々シャイで反応をしてくれないのがつらいところです。それでも、まっすぐ前を向いてアイコンタクトをして聞いている学生も何人かいました。そういう人の割合は高知大も同じくらいかなという感じです。以前、いろいろなところの非常勤をやった経験のある先生が筑波が一番学生からの質問があると言っているのを聞きましたが、いまもそうなのでしょうか?質問をしてくれると教師というのはかなり喜ぶと思いますが、それは福井大の頃のほうが多かったかな。

もっとも、分からないと質問もできないということもあるので、質問が出なかったのは分かりづらい話になってしまっているかもしれません。昨日、隣の教室の都築先生(今日のためしてガッテンにご専門のヘルスプロモーションのことで名前だけ登場していました)と学生への教育をどうするべきかという話をしていたのですが、彼が留学していたハーバードの教授たちの講義が素晴らしいという話がでてきました。確かに私の知り合いのアメリカ人の教授たち(中にはハーバードの教授になった人もいますが)の講義は、内容が詰まっているかどうかは別として論理が明確であったり、知的に愉しませる方法を知っていたりと感心します。感心はして、スライドも貰ったりするのですが、なかなか彼らのようにはいきません。

もう一つ彼が言っていたことで、私も何度か挑戦してみたことがありました。それは学生に予習をしておいて貰って、講義をするというやり方です。日本の大学の単位数は予習時間があるものとして、付けられていたはずです。自分も大学時代そう言われたことだけは覚えています。(予習をした科目というのはそうはありませんが)それをやってみたら、刺激的な講義になると思います。もう一つは、大学の教官が一つの講義で二人ぐらいついていて、教官同士で議論をするというようなやり方。これはカンファレンスに参加しているようなものですから、知的な刺激はかなりアップすると思います。今日の特別講義でも、荻野教授が最後までお付き合いくださって、質問を3つもしてくださったので、講義が何も分からなかった人も、多少の刺激を受けたのではないかと思います。